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学研都市・KICK本格始動半年 地域と関わり手探り(京都新聞H27.9.21)

2015/10/21

関西文化学術研究都市にあり、国から府に譲渡された旧「私のしごと館」が、4月に研究開発拠点「けいはんなオープンイノベーションセンター(木津川市・精華町、KICK)」として本格始動して半年がたった。入居を始めた3事業所は、世界や全国を視野に入れた活動をする一方、山城地域への情報発信、貢献も目指す。センターとの地域との関わりを探った。

入居事業所は、京都情報大学院大(京都市左京区)と通信事業の日本テレネット(中京区)、京都国立博物館(東山区)。

京都情報大学院大は、10月から販売されるインターネット上の住所に当たる新しいドメイン「.kyoto」(ドット・キョウト)の管理者。京都ブランドをネット上で高めるドメインの運用方法を研究・開発するための「サイバー京都研究所」を6月、KICKに開設した。

研究所の木戸出正継所長(70)は「新ドメインの普及を図る方法を探っている。山城地域の特産品の販売などでドット・キョウトを使うことで、京都ブランドとしてネット上でアピールできる。

地元住民が積極的に活用し、ドメイン普及に向けて協力してもらえれば」と期待する。

日本テレネットは、コールセンター機能の一部を京都市内からKICK内に移転し、8月下旬に業務を開始した。木津川市や精華町の20~50代の女性5人が現地採用され、勤務する。

10月からKICKの屋根や敷地に大型太陽光パネル(約8600平方メートル)を設置し、発電を始める。瀧栄治郎会長(73)は「商業電力に依存しないシステムを確立する」という。当面は同社オフィスでの使用を想定し、将来的には研究成果を生かしてほかの事業所に販売、さらに地域住民を対象に「エネルギーの地産地消に向けた実証実験」を目指す。

京都国立博物館は文化財が多い京都市と奈良県の中間に位置する山城地域に着目し、災害時に文化財を一時避難させる収蔵庫を開設した。文化財を収納する保存・陳列棚を設けており、来年3月までに同館の収蔵品の一部を搬入し、保存・管理に最適な環境維持に向けた研究を進める。

施設責任者の宮川禎一・同館列品管理室長(56)は研究だけでなく、地元住民に文化財への関心を持ってもらえる機会を設けたい」と話す。12月初旬に住民も参加できる「文化財防災」をテーマにした講演会をKICK内で予定している。

3事業所ともイベント開催など研究成果の情報発信を検討しているが、住宅地の中にあるにもかかわらず、住民が親しめる環境になっているとは言えないのが現状だ。府は「警備上の配慮が必要」(特区・イノベーション課)として、KICKの一般見学を積極的に受け入れていない。

将来的には事業所の研究内容を紹介する展示スペース設置を視野に「子どもたちに科学技術や文化に関心を持ってもらうなど、住民が親しめる施設にしたい」(同課)という。地域に密着し、開かれた施設となるために、運営上の工夫が求められている。

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